フェルトの質を見極める方法
昔ながらの素材であるフェルトは、緻密で防水機能と通気性が特徴です。冬にぴったりの帽子の素材です。
防臭
天然抗菌性で、ウールフェルトは空気を通するので臭いをため込みません。
温度調整機能
自然に温度と湿度をコントロールします。ウールの繊維に空気が入り込み、温度バリアを形成します。
耐久性
ウールの繊維は2万回折り畳め、変形せず30%ストレッチが可能です。そのため、長年にわたりその美しいドレープをキープできます。
防水
フェルトの加工プロセスにより、ウールの撥水機能が強化されます。
フェルトの質のグレード
本社の基準 X
グレード |
密度
g/cm3 |
フェルト素材の一例 |
主な特徴 |
|
0.14 |
フェルト |
柔らかい、無形 |
X |
0.18 |
ウールフェルト |
変形に弱い |
XX |
0.20 |
ウールフェルト |
変形にやや耐性あり |
5X |
0.23 |
ウールフェルト ライトフェルト |
変形に適切な耐性 |
10X |
0.25 |
ウールとラビットファーミックス |
変形に適切な耐性、軽い |
20X |
0.27 |
ラビットファー |
変形に適切な耐性、軽い |
50X |
0.29 |
ビーバーまたはラビットファー、またはミックス |
変形に適切な耐性、非常に軽い |
100X |
0.31 |
ビーバーまたはラビットファー、またはミックス |
変形可能で、非常に軽い |
評価基準、システムXは、全ての帽子の質を判断するために考えられています。内側のラベルにXの数(20Xなど)が表記されています。Xが多いほど帽子の質は高くなります。
品質はあくまで主観によるものであり、個人差があります。折り畳みやすく元の形に跡を残さず戻ることを重視したり、雨に強いことや、強風にも耐え形が崩れないこと、色褪せないことなどを優先する方もいるかと思います。
フェルトの密度で質を判断することもできます。繊維がつまっているほど帽子は生き生きとし、形がキープされます。密度が高いと、「繊維がしっかりとつながっている」ので、シミや雨に弱いのも特徴です。密度を確かめるには、フェルトに針を刺してください。耐性が高ければ、密度が高いことを意味するので、品質も良いとされます。
フェルトは織物ではないので、ほつれず、長持ちします
フェルトは、ウール繊維やファーから作られており、熱や水、圧によって絡む素材です。織物でないことから、ほつれず、長持ちするのが特長です。古代ギリシャで最初のフェルトが使われましたが、19世紀末になってアメリカで帽子に使用されました。フェルトには2つの素材があります。安価なウールフェルトと、耐久性の高いファーフェルトです。
仕上げ
仕上げの方法によって、フェルトの質感が異なります。
短毛フェルト : サンドペーパーで磨かれた滑らかな質感
フラマンドフェルト : 金属製のブラシで毛が持ち上げられた、ファーを思わせる質感
トープフェルト : ベルベットのような質感を得るには、シードッグの革で起毛した後、再度カット。作業に一番手間がかかります。
ウール? それともファー?
ウール製のフェルトハットは色が褪せず、長年の使用にも耐え、質感をキープするのが特徴です。リッチ・ランドいわく「ウールの帽子はもちろん存在しています。かぶり心地が良く、価格もリーズナブルで寒い日にも使えますからね […]でも長持ちし、着心地が更に良く、フォームに少し凝ったアイテムをお探しなら、ファー製のフェルトがオススメです。」ファーにはウサギや野ウサギ、ヌートリア、ビーバーなど12種類存在します。それぞれ異なる特徴があります。帽子のタイプによってファーの組合せも異なります。例えば、ビーバーとラビットファーの組合せは、野ウサギとの組合せとは違う質感になります。